2023年
蠍座の2023年は、非常に多忙な状況からスタートします。周囲の人々のためにたくさんの任務を抱え込み、年の前半は特に、山盛りのタスクに追われながら駆け回ることになるかもしれません。この人のために何かしてあげたい、という思いがあなたを突き動かすでしょう。必要とし、必要とされることの喜びを味わえます。
自分自身をケアすること、また、大切な人をケアすることも大切なテーマです。人からのケアを受け取ることが下手な人も多い蠍座の人々ですが、この時期は「優しくしてもらうこと」「優しさを受け取ること」をしっかり学び、成長できそうです。
こうした「優しさを与え合う」体験の中で、あなたの心の重石が軽くなっていく気配もあります。特に、家族や身近な人に対して抱いていたネガティブな思い、距離感や緊張感、過剰な責任感などが、少しずつ和らいでいくようです。
前半が「家族や周囲の人々のため」の時間だったなら、2023年半ば以降は「自分のため」の時間となるかもしれません。一対一で誰かと関わることにスポットライトが当たり、特に愛の関わりが大きく進展するでしょう。たとえば「これまで家族に縛られていたけれど、ここからは自分自身の幸福を追求する」といった転換が起こる可能性もあります。あるいは「実家を出て、自分自身の家庭をつくる」といったことに意識が向かう人もいるだろうと思います。さらに、「人から言われることをやるのではなく、自分が好きなこと、個性を活かせること、才能を活かせることをやる」という方向転換をする人もいるはずです。
公私ともに出会いに恵まれ、人に恵まれる年です。特に、硬質でどこか冷たくなっていた関わりの中に、あたたかな熱が流れ込んで来る、というイメージがあります。
というのも、2018年頃から「自立」「独立」「自由な関わり」「対等・平等な人間関係」を目指してきた人が多いはずです。こうしたスタンスの中では、古いしがらみや望まない関係がどんどん、切り離されてきたのではないかと思います。結果、人間関係がある意味、メタリックに、非常に無機質なものになりつつある人もいるのではないでしょうか。たとえば「要件がなければ連絡しない」「相手の時間を奪わない」「迷惑をかけない」など、論理的には正しくとも、人と人との関係においては少々過剰な「理屈による切り分け」が行われたのではないかと思うのです。
2023年は、そこにより人間的な「血肉」が充填され始めるような時間と言えます。これまで論理でスケルトンのように骨組みだけになってしまった人間関係に、あたたかな、矛盾をはらんだ優しい思いが注ぎ込まれるのです。人との距離が不思議と近くなり、心の触れ合いが起こり、許し合ったり、受け入れ合ったり、少し長い時間をかけて変化を見守ったり、といった柔らかさが感じられるようになります。余白が埋まれ、伸びしろが見込まれ、関わりをあたためながら育てていく、そんな時間に入ります。