2023年
2023年5月半ば、木星という星があなたのもとに巡ってきて、2024年半ばまで約一年滞在します。この期間は「約12年に1度巡ってくる、人生の一大ターニングポイント」です。人生を変えるような重大な決断をする人もいれば、転機となるようなイベント、転職や引越、結婚や出産、そのほか大きな出来事を経験する人も少なくないでしょう。木星は「幸福の星」なので、この時期を「幸運期」と表現する人もいますが、私は敢えて「耕耘期」と言うようにしています。というのも、大吉星・木星が運んできてくれるのは、たった1年だけのけちくさいタナボタ的幸運だなんて、思えないからです。木星は、そこから12年をかけて育てていける「幸福の種」を蒔いてくれるのだと、私は考えています。
種を蒔いたばかりの畑は、更地のように見えます。「何もない」状態です。「幸運期のはずなのに、何もなくなってしまった!」と嘆く人も少なくありません。でも、それは「耕耘期」なのです。自分の可能性の畑をいったん更地にして、そこに種を蒔く、いわば「スタートライン」です。2023年半ば以降、牡牛座の人々はたくさんの新しい活動をスタートさせることになるでしょう。そこでは前述の通り、過去数年かけて思い描いた夢を「現実化する」ことがテーマとなるはずです。
牡牛座の人々にとって、この2023年5月からの約1年は、非常に特別な時間です。というのも、木星だけでなく、すでにあなたのもとには天王星という星があるからです。天王星と木星があなたのもとに同座するのが、この2023年5月以降の時間帯なのです。
さらに、あなたから見て「夢・希望」の部屋に位置している海王星のもとに、土星が巡ってくる時間でもあります。
天王星も海王星も、肉眼では見えません。新しい時代、改革・革命、自由、夢、無意識、幻想、救済。天王星と海王星はこのように、「形のないもの・手では触れないもの」を多く象徴する星々です。一方の木星と土星は、肉眼でハッキリと見える星です。現実の世の中、私たちが生きる現在、歩んできた過去、目指すべき目標など、形ある世界を象徴する星々です。すなわち、形のないイメージの世界に、形ある現実が流れ込んで来るのが、2023年の牡牛座の世界観なのです。
2018年頃から、あなたは様々なものを壊したり、手放したり、自分から分離させたりしてきたかもしれません。これらはひとえに、あなたの思想と価値観に根ざしていました。より自立した自由な生き方を模索する過程で、多くの「離脱」が起こったのです。
2023年、そんな離脱や分解のあとに、実体のあるものが流れ込んできます。理屈で切り分けられて骨組みだけになった世界に、「血肉」と呼べるものが流れ込んでくるのです。スケルトンがボディを得て、動き出します。