天秤座の今年の占い

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未来のことを計画しようとするとき、
私たちは無意識に、
過去を振り返るものではないかと思います。
経験上、それは上手くいくのか。
同じような場面は、過去にあっただろうか。
今まで辿ってきた道のりの中に、
目の前に在る景色と重なる風景を探そうとします。

これは、「心の中」だけで起こることではありません。
たとえば、何かを学ぼうとするとき
私たちはしばしば、その歴史を辿ります。
「どういう成り立ちか」を知ることで、
未来に向かうベクトルを掴むことができるわけです。
人と関わる時も、
相手のことを「もっと知りたい」と思えば
その人が過去に経験したことを話してもらいたくなります。
その人が辿ってきた道のりを、
自分でも疑似体験することで
その人に近づけた気持ちになれるのです。

人生では、しばしば
向き合うべきテーマを回避したとき、
少し後で、また同じテーマを含んだ別の出来事が起こります。
回避したテーマはくり返し巡ってきて、
私たちはそのテーマの前で、
堂々巡りを繰り返すことになります。
やがて、意を決してそのテーマに向き合ったとき、
新しい扉が開いて、堂々巡りが終わります。
パターン化された「再度向き合うチャンス」を乗り越える時、
私たちはやはり、過去の出来事を思い起こします。
過去と同じやり方でそのテーマを回避したら、
また同じ問題が未来に起こるだろう、と気がつきます。
かつての自分と今の自分は、
決して「同じ」ではありません。
かつての自分を思い起こし、
それとはちがう選択をしたとき、初めて
本物の未来に向かう道に踏み込むことができます。

2015年、天秤座の人々は、
未来や他者に「もっと近づきたい」という気持ちのもと、
過去を辿り始めることになるかもしれません。
さらに、
未来に進むために、自分自身の過去と
向き合うことになるかもしれません。
こうした作業は、他人からはほとんど見えません。
2015年の忙しさの「ナカミ」は、
第三者にはまったく気づかれないまま進むかもしれませんが、
この時期のあなたの変革は、
たとえば、鳥があたためている卵の中で起こることや、
脱皮する直前の動物の体内で起こっていることに似ています。
素晴らしくドラマティックな変容が起こりつつも、
それは、その変容が「外に出る」までは、
ほとんど誰も気がつかないのです。

この変容が「外に出る」タイミングは、おそらく、
2016年後半から2018年頃となるだろうと思います。
その直前にあたるこの2015年、
あなたは様々なことを掘り下げてゆくはずです。
前述のように、過去を辿り直す一方で、
新しいことについても学び、
深く研究していくことになるでしょう。
2015年は、様々な疑問があなたの脳裏に浮かびます。
答えのない問題に取り組まねばならない場面もあるでしょう。
しっかり勉強し、深く思索しても、
「正解」は見つからないかもしれません。
「正解を見つけること」と「こたえを出すこと」は
別々のことです。
2015年、天秤座の人々はいくつかの「こたえ」を出しつつ、
それを心の中のパズルに当てはめていくことになるでしょう。

前述の通り「学ぶこと」は、
2015年から始まる、天秤座の世界での主要テーマの1つです。
時間をかけてじっくり勉強し、あるいは研究し、
どっしりとした成果を挙げることができるようになるでしょう。
苦手なことを克服したい、欠点を乗り越えたい、
という思いがある人は、
それを成し遂げることが出来るかもしれません。
「欠点を直したい」「苦手分野を克服したい」
という思いは、しばしば
「自分以外の誰かになりたい」
という思いに繋がっていることもあります。
自分が偏りのある人間だということを認めたくないという思い、
努力さえすれば完全な人間になれるのではないかという期待は、
誰の胸の中にも、多少はあるものではないかと思います。
でも、現実には、
欠点のない完全な人間など、ほとんどいません。
誰もが偏りを持ち、足りないところや苦手な分野を持っています。
おそらく「苦手を克服する」「欠点を乗り越える」ということは、
苦手分野や欠点を消しゴムで消すように打ち消すことによってではなく、
それらが「ある」ということを、まず、
正面から受け止めるところからスタートするのだろうと思います。
誰しも欠点があり、苦手なことがある。
それは、別に異常なことでもないし、直さなければならないわけでもない。
その事実を認めた上で、なお
「でも、少しくらいはできるようになりたい」とか
「欠点が自信や誇りを傷つけることのない状態をつくりたい」
という現実的な方針を立てることが、この時期は可能になるはずです。
欠点や苦手分野を克服して新しい自分になる、のではなく、
欠点や苦手分野を本当に「自分のものにしてしまう」プロセスが、
2015年は展開して行くだろうと思います。