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2012年は星座によらず、
前半と後半のカラーがくっきりと分かれている年です。
ですが、12星座の中でも
前半と後半のカラーの差、コントラストがもっとも大きいのは
天秤座なのではないかという気がします。
潜水艦が海上に浮上して港に接岸するような、
そんなイメージが湧いてくる一年なのです。
過去数年から半年という、いくつかのスパンで
天秤座の世界は、深い沈思の部分を持ち続けてきました。
どんなに元気なときも
どんなに活躍しているときも
心のどこかが、かたい沈黙のなかで
深くしずみこむように思索に耽っていたのではないかとおもうのです。
「思索」というほどクールなものではなく
それは、懊悩や煩悶に近いような鈍痛を
あなたの胸に、響かせていたのかもしれません。
もちろん、あなたの生活全体がそれにとらわれてしまう
ということはなかったと思うのですが
この心のどこかに常に起こっていた痛みは
「元気になった!」と思えたときもすぐに
あなたをかげりの中に引き戻してしまうことがあったのでは、と想像します。
そんな、海底をゆくような長い旅路がようやく、
終わりを告げようとしています。
この旅を経なければたどり着けなかった場所に
浮上することになるわけです。
そこには、ひとつのまとまりをもった「世界」があり、
これから開拓していける更地があり
さらに、その真ん中を通る線路もあると思います。
今までイメージでしか描けなかったことが具体化しはじめ、
「この道でいいのだ」という確信が湧いてきます。
この確信は、その道が確かそうに見えたり
誰かが「この道だよ」と指し示してくれるから生まれるものではありません。
あくまで、過去数年にわたってあなたが進んできた
あの、海底をゆくような道のりの中に
「この道でいいのだ」と自ら判断できる根拠を
あなたは得てきたのだと思うのです。
夏以降、長旅に出る人も多いと思います。
あるいは、
「自分だからこそできること」を見つけに
動き出す人もいると思います。
そこには高い理想と夢があって、
いかにも美しく輝いています。
ひとりよがりでもないし、
安全圏で小さくまとまろうとしてもいません。
冒険的で挑戦的ですが、
無謀な感じは少しもなく、
精神的な澄明さがひかっているのです。
長い時間、一人で洞窟を掘り進めて
ようやく見つけ出した宝物を
外の世界に持って帰ることができる年、というイメージです。
持ち帰ったとき、
そこには新しいミッションが待っています。
財宝を持つ人は
それを用いる算段をしなければならないのです。
あなたがここまでに見つけ出した「財宝」とは、
文字通りのかたちある財宝ではなく
おそらく、物理的な宝物を生み出すための
「秘法」や「地図」のようなものだと思います。
この「秘法」を何段階かにわたってもちいてゆき、
最終的に、ここから二年ほどをかけて
あなたは、鉱脈のようなものを見いだすことになるはずです。
誰かが貯め込んだだけの金銀財宝ならば
どんなにたくさんあっても、それは「限り」がありますが
鉱脈は、長い年月をかけて掘り進め、
自分だけでなく、多くの人を潤すことが可能です。
そんな、スケールの大きな宝を
この時期、具体化していくことになるのだろうと思うのです。